アメリカでおそらく1930年代にドール用のブランケットとして制作されたコットン製のドールファンパッチキルト・クリブブランケットです。こちらは大変レアな19世紀の後半からヨーロッパやアメリカで流行した日本趣味のジャポニズムのファン(扇)の形のパッチをつなぎ合わせたキルトパターンで作られたドール用のクリブブランケットで、本体にはアイボリーホワイトの無地のファブリックと1930年以降に製造されたフラワー(小麦)やシュガーや飼料などのフィードサックに使われていたファブリックが使われています。また、本体にはマーガレットのお花などの沢山の小花模様の柄やチェック柄やドット柄や蜂の巣柄や三角形などの図形柄が、ピンクやブルーやレッドやオレンジやブラウンやグリーンやイエローやパープルやアイボリーやブラックなどのカラフルな色合いでプリントされたファブリックがパッチワークされていて明るく華やいだ色合いがオシャレで可愛くてとてもいい感じです。また、周囲のボーダーにはアイボリーホワイト地にピンクのベルフラワーのようなお花模様柄のファブリックが使われているのも素敵ですね。また、裏地とパイピングにはアイボリーホワイトの無地のファブリックが使われています。また、本体の中には綿が詰められていますが、周囲のボーダーはずれないようにキルティングがミシンで縫われています。1930年代のアメリカは世界恐慌の時代でとても暗い雰囲気が世の中に漂っていたようです。マミー達は子供達に暗くて寂しい思いをさせないようにカラフルで明るく楽しい柄がいっぱいのフィードサックのファブリックを使ってベビークリブブランケットやこちらのようなドールクリブブランケットを作ったようです。80年以上も前に作られたドールクリブブランケットですが、当時のマミーの子供達への優しい愛情がぎっしりと詰まった素晴らしい価値ある一品です。

プリント柄の発色が良くとてもきれいです。写真のようにフィードサックファブリックや裏地や周囲のパイピングに破れやほつれがありますが、リペアされている部分もあります。所々に中綿が固まった箇所が少しあります。その他、少し傷みや色褪せや色焼けや汚れなどありますが古いものにしては状態が良くきれいで、Good Conditionです。