1816年にパリで創設されたショコラムニエ社が、おそらく1930年代に製造したトール(ティン)製のブルー&ブルーフォンセダミエ・カフェボワットです。こちらはとてもレアな使い勝手がいいヒンジで開閉するフタの付いたCafe(カフェ/コーヒー)を入れるために作られたキュイズィーヌ(キッチン)用のボワット(ボックス)で、ブルーの本体にはブルーとブルーフォンセ(ダークブルー)のダミエ(市松)模様と美味しいビスキュイ(ビスケット)のようなCafeのロゴがデザインされていてオシャレで可愛くてとてもいい感じです。また、フタの裏側にはショコラムニエ社のエンボスでMenier(ムニエ)と書かれ銀色のラベルが貼られていたようです。ショコラムニエ社は元々は製薬会社として創業したようですが、ショコラがヨーロッパに普及した当時は、疲労回復や万能薬として薬屋で売られていたようです。また、フランスではダミエ模様は1871年に創業したスパゲティ製造会社のLustucru(ルュステュクルュ)社が、パッケージデザインに使っていたこちらと同じブルーとブルーフォンセのダミエ模様が有名ですが、フランス人達はダミエ模様といえば大好きなルュステュクルュのスパゲティを思い出すようです。それで、フランスではキュイズィーヌで使用するホウロウ製品などには美味しそうなイメージのあるダミエ模様が多く使われているのですね。こちらのボワットには同じデザインでSucre(シュクレ/シュガー)、Farine(ファリーヌ/小麦粉)、Chocolat en Poudre(ショコラアンプードル/チョコレートパウダー)、Pates(パッツ/パスタ)、Chicoree(チコリー)などもありますが、デザイン違いでローズのお花のボワットもあるのでいっしょに揃えると楽しいですね。さすがにフランスの製品はデザインクオリティーが高くて塗装の剥がれや色褪せやサビがあってもオシャレな雰囲気はすたれない素敵な一品です。

ショコラムニエ社のラベルは欠損しています。ブルーとブルーフォンセの色褪せが少なく発色が良くとてもきれいです。中に汚れやサビはほとんどなくとてもきれいです。その他、多少の塗装の剥がれやキズや汚れなどありますが凹みやサビはほとんどなくとても状態が良くきれいで、Good Conditionです。