スイスのジュネーヴに近い国境沿いのDivonne-les-Bains(ディボンヌ・レ・バン)の町で1925年からテディウルス(テディベア)を製造しているFadap(フェダップ)社が、おそらく1930年代に製造したぬいぐるみのフェダップ・オークルジョーヌレーヌ・テディウルスです。フェダップ社の正式な社名は(Fabrication Artistique d’Animaux en Peluche/アーティスティックなぬいぐるみの製造)のようです。また、フェダップ社のテディウルスの特徴は鼻が上がっていて顎の下に縦に縫い目があることのようです。フランスではテディウルスはドイツから輸入していたようですが、1914年に第一次世界大戦が勃発すると輸入ができなくなり1919年頃からフランスのPintel(パンテール)社が初めてテディウルスの製造を始めたようです。こちらは超レアなオークルジョーヌ(イエローオーカー)のレーヌ(ウール)で作られたテディウルスで、お花模様のエクリュ(生成り)のコルチュールドンテル(チュールレースの付け襟)を首に結んで、つぶらなノアール(ブラック)と透明なガラスの目とルージュブランの糸で刺繍されたお鼻の下のお口で優しく微笑んでいるような表情がオシャレで可愛くてとてもいい感じです。また、耳の内側はイヴォワール(アイボリー)のレーヌで作られているのもオシャレで素敵ですね。また、前足と後ろ足にはイヴォワールのレーヌのパッドが縫い付けられていますが、古いテディウルスなのにルージュブランの糸の三本の爪も切れずに残っているのが嬉しいですね。また、胴体と前脚と後脚が太い針金でジョイントされているのでいろんなポーズが付けれますが、体の中は全て硬いザクザクとした木毛が詰められているようです。また、布地のタグはありませんが、おそらく厚紙製のタグが首に掛けられていたようです。フランスのテディウルスはフェダップ社とパンテール社が歴史があり大変有名ですが、さすがにフランスのテディウルスはドイツやイギリスのテディウルスとはデザインが少し違っていてオシャレな雰囲気があって素敵ですね。フランスから遥々やって来た可愛いフェダップ社のテディウルスが傍にいるだけで気持ちが優しく癒されてしまいそうな超レアな素敵な一品です。

ガラスの目に多少のキズがありますが欠けやヒビはなくとてもきれいです。レーヌに少し色焼けや抜けなどありますがきれいです。お鼻とお口と爪の刺繍に色褪せや傷みがありますがほつれや切れはなくきれいです。イヴォワールのパッドに少しレーヌの抜けがありますがほつれや破れはなく汚れもほとんどなくとてもきれいです。前脚のジョイントに多少の空きがありますが全て壊れはありません。コルチュールドンテルは後から付けられたもので多少の傷みがありますがほつれや破れはほとんどなくとてもきれいです。その他、多少の傷みや汚れなどありますがほつれや破れはなくとても状態が良くきれいで、Good Conditionです。