チェコスロバキアにあるDuco(デュコ)社が、おそらく1920年代に製造してフランスに輸出したホウロウ製のルージュ&ブランシュ・セルボワットです。こちらは超レアなヒンジで開閉する無垢材のフタの付いていたフランス語のSel(セル/ソルト)を入れるため作られたBoite(ボワット/ボックス)で、ルージュ(レッド)とブランシュ(ホワイト)の本体にはブランシュのゴシック書体のSelのロゴがデザインされていてオシャレで可愛くてとてもいい感じです。また、ブランシュのロゴはホウロウを盛り上げたようなルリエフ(レリーフ)で立体感がありとても凝った作りです。また、本体の上部にはアールヌーヴォーの曲線的なアラベスク模様のルリエフがデザインされているのも素敵ですね。また、壁掛け用のクロシェ(フック)穴がありますが、フランス料理ではセルを頻繁に使うため片手で取りやすいようにセルボワットはほとんど壁に掛けて使われていたようです。セルボワットはセルを入れていたのでサビやすくフタや留め金はサビて欠損していますが、それでも大切に保存されていたようです。また、底面にDuco BGB アンクル(錨)のシンボルマークとImporte de Tcheco-Slovaquie(チェコスロバキアからの輸入) のフランス語の表示があります。当時のチェコスロバキアの首都は東欧のパリと呼ばれるほど美しい町並みのプラハ(現在のチェコ共和国の首都)ですが、チェコスロバキアはヨーロッパの中でもドイツに負けないくらい製造技術が高かったようです。また、ホウロウ製品や磁器製品の製造技術も高くフランスのB. B.社の製品にもチェコスロバキアで製造されているものが多くあります。こちらと同じシリーズにはSucre(シュクレ/シュガー)、Farine(ファリーヌ/小麦粉)、Cafe(カフェ/コーヒー)、Pates(パッツ/パスタ)、The(テ/紅茶)、Poivre(ポワブル/ペッパー)などもあるので沢山コレクションすると楽しいですね。また、デュコ社のポワのホウロウ製品にはルージュとブランシュのポワ(水玉)模様のホウロウ製品もあるのでいっしょに飾ると素敵ですね。飾りながら小物の収納に使ったりすると素敵でチェコスロバキアやフランス文化のゆったりとした時の流れを感じさせてくれそうです。さすがにチェコスロバキアやフランスのホウロウ製品は昔からデザインクオリティーが高くてエレガントな雰囲気がとても素敵ですね。チェコスロバキアからフランスに輸出されたルージュとブランシュの色合いが大変オシャレで可愛い一品です。

ルージュとブランシュの発色が良くとてもきれいです。Selのロゴに欠けはなくとてもきれいです。木製のフタが欠損しています。写真のように本体のフタを留めていたヒンジ部分がサビで欠損しています。中もホウロウの剥がれやサビが少しあります。その他、多少のホウロウの剥がれやキズやサビや汚れなどがありますが割と状態が良くきれいで、Good Conditionです。