リヨンから北へ80kmほど行ったMassilly(マシイ)の町にあるFer Embal(フェールエンバール)社が、おそらく1920年代に製造したトール(ブリキ)製のブルー&イヴォワールポワ・シュクレボワットです。フェールエンバール社はキュイズィーヌ(キッチン)用のシュクレ(シュガー)やファリーヌ(小麦粉)のボワット(ボックス)やアリュメットボワット(マッチボックス)などの缶製品の製造で有名です。こちらはこちらは超レアなフタがヒンジで開閉するSucre(シュクレ/シュガー)を入れるために作られたボワット(ボックス)で、ブルー地にイヴォワール(アイボリー)のポワ(水玉)模様がデザインされた本体の正面にはアールヌーヴォーのアラベスク模様の飾り罫のあるブルーフォンセ(ダークブルー)の楕円形の中にはイヴォワールの魚眼レンズで見たようなフォルムのSucreのロゴがデザインされていてオシャレで可愛くてとてもいい感じです。また、こちらと同じデザインのアリュメットボワット(マッチボックス)にはFer Embal(フェールエンバール) Massilly Sol(マシリーソル)の表示があります。また、同じデザインでCafe(カフェ/コーヒー)、Farine(ファリーヌ/小麦粉)、Pates(パッツ/パスタ)、Chicoree(チコリー/西洋トチノキの新芽)、Poivre(ポワブル/ペッパー)もあるようなのでセットで売られていたようです。また、全て揃うと入れ子で収納できるのでとても使い勝手がいいようです。こちらのようなボワットはダミエ(市松)模様のデサインのものが多いようですが、ポワ模様のものは超レアでフルセットを揃えるのは中々難しいようです。さすがにフランスの製品はデザインクオリティーが高く塗装の剥がれやサビがあってもエレガントな雰囲気はすたれない素晴らしい一品です。

ブルーとイヴォワールの発色が良くとてもきれいです。中は汚れがほとんどなく大変きれいです。写真のようにフタの向かって左側の角に縦に6ミリ位の亀裂が一箇所あります。その他、多少の色褪せや塗装の剥がれやキズや汚れなどありますが凹みはなくサビもほとんどなくとても状態が良くきれいで、Good Conditionです。