マルセーユから西へ150kmほど行ったToulouse(トゥールーズ)の町にあるおそらくSophie(ソフィー)社が、1920年代に栽培したViolettes(ヴィオレット/スミレ)の花を入れるために制作した厚紙製のヴィオレット・ドゥ・トゥールーズ・フルールボワットです。1850年代頃からトゥールーズの町ではヴィオレットの花の栽培が協同組合ができるほど盛んになりパリ、ロンドン、ウィーン、ブダペストそしてモスクワまで列車で配送していたようです。こちらは超レアなおそらくトゥールーズのMatabiau(マタビオ)駅でソフィー社が販売していたヴィオレットの花の配送用に使われていたスミレ色のリュバン(リボン)が付いた厚紙製の円柱形のボワット(ボックス)で、フタにはSouvenir de Toulouse(トゥールーズのお土産)と書かれていて送り先の住所と名前が書き込めるようにデザインされています。また、本体の正面にはViolettes de Toulouse(トゥールーズのヴィオレット)のロゴとヴィオレットのお花のイラストがデザインされていてエレガントでオシャレでとてもいい感じです。また、本体の正面のヴェール(グリーン)の封蝋のようにデザインされた中にはManufacture de Cartonnage(段ボールの製造)とA. Mora 6, Rue Jules Chalandes Toulouseの表示があるので、ボワットを製造したのはトゥールーズのジュール・シャランド通り6番地にあるモーラ社のようです。また、背面にはシャルル6世の弟のルイ・ドルレアンによって14世紀の終わりに建てられたLe Donjon(ル・ドンジョン)のシャトーのイラストがデザインされているのも素敵です。ドンテル(レース)などの収納にとても便利ですが工夫次第でいろいろとオシャレに楽しく使えそうな大変素晴らしい一品です。

ヴィオレットのイラストなどに少し色褪せがありますがきれいです。リュバンに多少の色褪せがありますがきれいです。写真のようにリュバンに一箇所切れていのすが、とてもきれいにリペアされているのでほとんど切れていることが気になりません。その他、多少の傷みや汚れがありますが剥がれや破れはなく古い紙物にしてはとても状態が良くきれいで、Good Conditionです。