フランスでおそらく1940年代の終わり頃にロタン(ラタン)とティッシュ(生地)で製作されたルージュ&ブランシュカローティッシュ・ロタントラヴァイユーです。こちらは大変レアなおそらく編み物用の毛糸や編み棒やプーペ(ドール)などを入れるために製作されたしっかりとした太いロタンで作られた丸いフォルムのTravailleuse(トラヴァイユー/働きものツール)で、大きな持ちやすそうな持ち手のある本体の周りには装飾的に曲げて作られたロタンが六つ付けられています。また、本体の内側には毛糸や編み棒やプーペなどを入れるためにリン(リネン)のルージュ(レッド)とブランシュ(ホワイト)のカロー(チェック)柄のティッシュ(生地)が袋状に取り付けられていてオシャレで可愛くてとてもいい感じです。また、底面は当時としては新素材の圧着材が使われていますが、圧着材は無垢材よりも反りや割れが出なく強度も高いようです。また、底面にはロタンの脚が三本取り付けられています。フランスに限らずヨーロッパでは家具は昔からある古い家具を大切に使い続けていますが、パリのアパルトマンは決して広いとはいえないので、パリジェンヌ達は新たに家具を買うというよりは昔からある古い家具をいろいろ工夫してオシャレに使っているようです。工夫次第で色々と楽しく使えそうですが、クチュール(ソーイング)で使ったりテディウルス(テディベア)を入れて飾ったりとオシャレに使えそうな大変素敵な一品です。

カロー柄のティッシュに僅かな擦り切れがありますが発色が良くとてもきれいです。写真のように側面のロタンに表面の皮の部分のささくれが一箇所あります。虫食いの跡はありません。その他、多少の傷みや汚れなどありますが欠けや割れや壊れはなくとても状態が良くきれいで、Good Conditionです。