ボルドーから北東へ100kmほど行ったペリグーの町にあるBalland Confiseur(バラッドコンフィズール/バラッド菓子店)がおそらく1930年代に販売促進用に制作したトール(ティン)製のベージュシュクレ&カフェキュイジーヌボワット2アンサンブルです。こちらはとてもレアなヒンジでフタが開閉するSucre(シュクレ/砂糖)とCafe(カフェ/コーヒー豆)を入れるためのボワット(ボックス)の2個アンサンブル(セット)で、ベージュ地にSucreとCafeのロゴと美しいマドモアゼル達がデザインされていてエレガントでオシャレでとてもいい感じです。シュクレボワットにはLa Bretonne(ラ・ブルトンヌ)と書かれていますが、ブルトンヌは大西洋に面したブルターニュ地方のことのようです。ブルターニュはドンテル(レース)編みが有名なのでマドモアゼルの着ている民族衣装のボネ(ボンネット)や襟には沢山のドンテルが使われているのですね。また、カフェボワットにはLa Savoyarde(ラ・サヴォイヤルド)と書かれていますが、サヴォイヤルドはイタリアとスイスの国境に近いサヴォワ県のことのようです。サヴォワはスイスに近いのでやはりチーズの生産で有名なようでチーズフォンデュやジャガイモのグラタンのタルティフレットなどが美味しいようです。また、マドモアゼルが着ているように重厚な黒い民族衣装も有名です。こちらのキュイジーヌ(キッチン)ボワットにはマドモアゼルのイラストが違うデザインでPates(パッツ/パスタ)など全部で6個あるようです。背面にはLes Coiftes de nos Provinces(私たちの郷土の魅力)と全6缶の地方名が書かれています。さすがにフレンチ製品はデザインクオリティーが高く塗装の剥がれやサビがあってもエレガントな雰囲気はすたれないとてもレアな一品です。

シュクレボワットのフタが少しきつ目ですが問題なく開閉します。その他、多少の塗装の剥がれやキズやサビや汚れなどありますが割りと状態が良くきれいで、Good Conditionです。