1806年にフレデリック・ジャピーの息子達が創設したジャピーフレール社が、おそらく1930年代に製造したホウロウ製のポショワールローズギルロンド・ブランシュ&ヴェールシュクレポです。ジャピーフレール社はフランスでオルロージュ(時計)の製造で有名な父親のフレデリック・ジャピーから事業を受け継いだ三人の息子達の会社でカフェムーラン(コーヒーミル)、マシーヌ・エクリール(タイプライター、ホウロウ製品、事務機器の製造で有名ですがフレールは兄弟という意味です。こちらは大変レアな高く盛り上がったフタの付いた爽やかなブランシュ(ホワイト)にヴェール(グリーン)のトリムが美しいキュイズィーヌ(キッチン)用のSucre(シュクレ/シュガー)を入れるために作られたポ(ポット)で、本体には濃いルージュ(レッド)のローズのお花のギルロンド(ガーランド/花飾り)模様がポショワール(ステンシル)のような技法でデザインされていてオシャレで可愛くてとてもいい感じです。また、本体の正面のノワール(ブラック)のSucreと書かれた上品なセンチュリー書体のロゴもポショワールでデザインされているのも素敵です。また、ポショワールで描かれたローズの花や葉にはオンブレ(グラデーション)が付けられているのでイラストに動きと深みがありとても凝った作りです。また、こんなに可愛いデザインのシュクレポは中々珍しいですね。こちらと同じシリーズにはFarine(ファリーヌ/小麦粉)、Cafe(カフェ/コーヒー)、Pates(パッツ/パスタ)、The(テ/紅茶)、、Epices(エピス/スパイス)などもあるようなので全部揃えるとフランスの家庭のキュイズィーヌの雰囲気が漂うようで素敵で楽しいですね。キュイズィーヌの小物入れに便利ですが工夫次第でいろいろとオシャレに使えそうです。1930年代のフランスのホウロウ製品の優しさと素晴らしさを実感させてくれそうな美しいポショワールローズギルロンド・ブランシュ&ヴェールシュクレポです。

ローズのイラストに多少の擦れや剥がれがありますが発色が良くとてもきれいです。フタの取っ手とフチと下部と本体の上部のフチの多少のホウロウの剥がれた部分にブランシュとヴェールのサビ止めの塗料がとてもきれいに塗られています。中はホウロウの剥がれはなく大変きれいですす。その他、僅かなホウロウの剥がれやキズや汚れなどがありますがサビはなくとても状態が良くきれいで、Good Conditionです。