パリにあるS.F.B.J.社がおそらく1920年代にビスキュイ(ビスク/磁器)とコンポジションで製作したムーサイヨン・マリーヌコスチュームマランギャルソンプーペです。1899年にフランスの最も有名な人形メーカーのJumeau(ジュモー)社とBru(ブリュ)社とドイツの玩具メーカーのFleischmann(フライシュマン)社とBloedel(ブルーデル)社が1899年に合併して創設されたのがS.F.B.J.(Societe Francaise de Fabrication de Bebes et Jouets/フランスのベビー&トイ製造会社)で、S.F.B.J.社は1957年までビスキュイプーペ(ビスクドール)の製作をしていたようです。また、S.F.B.J.社のビスキュイプーペは、体は自社で製作していますが頭は顔の可愛さで有名なドイツで1839年に創設されたSimon & Halbig(シモン&ハルビッヒ)社が製作しているようです。また、シモン&ハルビッヒ社の頭はドイツのKammer & Reinhardt(ケマー&ラインハルト)社やドレッセル玩具会社のCuno & Otto Dressel(クノ＆オットードレッセル)やフランスの有名なJumeau(ジュモー)社やBloedel(ブルーデル)社にも提供されているようです。こちらは大変レアな赤毛にMarine Nationale(マリーヌ・ナシオナル/フランス海軍)と書かれたシャポーマラン(セーラーハット)をかぶったまだギャルソン(少年)のプーペで、ボーダーのシャツに濃紺のコスチュームマラン(セーラー服)を着てベーシュのズボンに茶のブーツを履いてつぶらな青い瞳で少しはにかんだように微笑んでいる表情がオシャレで可愛くてとてもいい感じです。頭はビスキュイ製で目はガラスでとてもリアルに作られています。また、帽子は頭に固定されていて衣服は着せながらピッタリサイズで縫われているので良く分かりませんが、おそらく胴体と腕と脚はコンポジション(おがくずや粘土などをニカワなどで混ぜ合わせて型抜きしたもの)で作られているようです。頭部と胴体と腕と脚がジョイントされているので色々なポーズが楽しめるのがいいですね。また、後頭部にはS.F.B.J Paris 3/0のエンボスがあります。ジュモー社のビスキュイプーペ作りの最高の技術を受け継いだS.F.B.J.社のビスキュイプーペはフランスでもコレクターズアイテムとして人気が高く中々入手は難しいようです。お部屋に飾るだけで当時のフランスのオシャレな雰囲気が漂ってきそうなハンサムで可愛いムーサイヨン・マリーヌコスチュームマランギャルソンプーペです。