フランスでおそらく1900年代にロココリュバン(リボン)とドンテル(レース)とヴェール(ガラス)と厚紙で作られたロココリュバン&ドンテル・ブドワールプラトーです。ブドワール(淑女の私室)は貴族の婦人が書き物をしたりお化粧や着替えをするための部屋で、夫でさえ入室できない婦人専用のお部屋のことのようです。また、ドンテル(レース)は1500年代の初頭にイタリアの修道院で収入を得るために編まれていましたが、その後ヴェネチアで広まりフランスへと伝わっていったようです。フランスのノルマンディー地方のアランソンドンテルは1650年代頃から制作されていたようですが、1平方センチを編むのに7時間という気の遠くなるような手間をかけて作られているようです。また、マリー・アントワネットも愛用していたようなので現在はユネスコの無形文化財に登録されています。こちらは超レアな貴婦人達がブドワールのお化粧台などで指輪や小さな香水瓶などを置くために使っていたナポレオン3世様式の豪華なプラトー(トレイ)で、楕円形の本体の枠はおそらく厚紙製でソモンロゼ(サーモンピンク)のソワ(シルク)のような生地が貼られた上にオール(ゴールド)のラメが入ったようなブランフォンセ(ダークブラウン)のドンテルで覆われています。また、本体の底面はおそらく厚紙製でその上に楕円形の透明なヴェールがはめ込まれています。また、ヴェールと厚紙の間の底面はロゼ(ピンク)の生地が貼られています。また、その上にはオールのラメが入ったブランフォンセの糸で編まれたアラベスク模様のドンテルが入れられています。また、その内側にはエクリュ(生成り)のお花模様のドンテルがリューシュ(フリル)飾りのように入れられていてとても素敵です。また、その内側には18世紀の優雅なロココ調のローズのお花をイメージしたロゼとロゼパール(ペールピンク)とブルーとポープル(パープル)とヴェール(グリーン)の生地で作られた可愛いロココリュバンが付けられていてエレガントでオシャレで可愛くてとてもいい感じです。また、底面にはグリ(グレー)の化粧紙が貼られていますが、布地のエティケット(ラベル)も貼られていて9650Cと1,35と書かれているので当時のこちらのプラトーの価格は1フラン35サンチームだったようです。また、ナポレオン3世様式は力強いゴシック様式や優雅なロココ様式などの折衷的な様式のようです。当時のフランスのブドワールプラトーは装飾品のように美しくてオシャレなのでお部屋にあるだけで素敵ですね。可愛いミニョネットなどといっしょにロココ調の雰囲気で飾りたい超レアな大変素敵な一品です。

ロココリュバンに多少の色褪せがありますが発色が良くとてもきれいです。ドンテルにほつれや破れはなく大変きれいです。ヴェール(ガラス)に欠けやヒビははなく大変きれいです。その他、多少の傷みや汚れなどありますがほつれや破れはなく大変状態が良くきれいで、Good Conditionです。