フランスでおそらく1890年代から1900年代頃にNacre(ナクレ/白蝶貝)と真鍮で製作されたメドウシーヌ・ドゥ・ラペル・シャトレーヌナクレフラコンです。こちらは超激レアなおそらく当時のフランスのChatelaine(シャトレーヌ/奥様)達がおそらくメドウシーヌ・ドゥ・ラペル(気付け薬)を入れるために使っていたFlacon(フラコン/ボトル)で、王冠のようなフォルムのオール(ゴールド)色の真鍮製のフタとナクレと真鍮で作られた茄子のようなフォルムの本体は輪っかの持ち手の付いた鎖でつながれています。また、真鍮のフタにはお花模様と本体の上部の真鍮部分にはアラベスク模様がルリエフ(レリーフ)でデザインされているのも素敵ですが、美しく七色に輝くナクレがエレガントでオシャレでとてもいい感じです。また、フタの栓はリエージュ(コルク)で作られていましたが、リエージュが劣化してしまったので古い時代に木製の栓に取り替えられています。また、当時のシャトレーヌやマドモアゼル達は舞踏会などでオシャレなローブ(ドレス)を着るためにコルセ(コルセット)でお腹をきつく締め付けていたので踊りの最中に気絶してしまう人が多かったのでこちらのようなメドウシーヌ・ドゥ・ラペルを入れたシャトレーヌフラコンが必要だったようです。また、メドウシーヌ・ドゥ・ラペルは、レモンバーム(メリッサ)やオランジュ(オレンジ)の花を使った芳香性のアルコール溶液のようですが、オー・ド・トワレなどもメドウシーヌ・ドゥ・ラペルとして使われていたようです。今から120年以上も前に作られたものですが、見ているだけで美しいデザインに魅了されてしまいそうな大変素晴らしい一品です。

ナクレの輝きが美しくて大変きれいです。写真のようにフタのリエージュの栓が木製の栓に取り替えられています。その他、多少の傷みや汚れなどありますが壊れはなく大変状態が良くきれいで、Good Conditionです。