フランスでおそらく1920年代頃に製造されたBarbotine Poterie(バルボティーヌポトゥリ/泥状の粘土陶器)のロゼローズ・バルボティーヌポトゥリアリュメットボワットです。バルボティーヌポトゥリは15世紀末から16世紀半ば頃にイタリアで製造されていた有名なマジョリカ陶器の技法がフランスに伝わって作られたポトゥリ(陶器)のようですが、フランスではバルボティーヌポトゥリという名前で製造されていたようです。また、15世紀頃まではイタリアでは鉛を入れた釉薬で陶器を製造していたようですが、イスラム文化の美しい陶器に魅了されたイタリア人は美しい陶器を作るために釉薬に錫を入れて製造したのがマジョリカ陶器のようです。また、Allumettes(アリュメット/マッチ)は1831年にフランス人のシャルル・サウリアが臭いの少ないアリュメットを発明して実用的になってきていたようですが、自然発火などの危険性があったのでアリュメットを入れるボワット(ボックス)は火に強いホウロウ製のものが重宝されたようです。また、本体の上部には壁に掛けるためのフック穴がありますが、やはり当時のアリュメットは危険性が高かったのでアンファン(チャイルド)達の手の届かない壁の高い位置に掛けて使っていたようです。こちらは超激レアなヒンジで開閉する木製のフタの付いたイヴォワール(アイボリー)にヴェールムース(モスグリーン)のオンブレ(グラデーション)が美しいキュイズィーヌ(キッチン)用のAllumettes Boite(アリュメットボワット/マッチボックス)で、本体にはノワール(ブラック)の格調高いブラックレター書体のAllumettesのロゴとロゼ(ピンク)のローズのお花のルリエフ(レリーフ)がデザインされていてエレガントでオシャレでとてもいい感じです。また、本体の上部には壁に掛けるためのクロシェ(フック)穴があります。また、底面には製造会社の表示はありませんが、本体のフォルムとローズのお花のデザインクオリティーが高いのでフランスの技術の高い製陶所で作られたようです。また、底面には326のエンボスがあります。壁に掛けてキュイズィーヌの小物入れや植物を飾っても素敵ですが、工夫次第でいろいろと楽しく使えそうですね。ロゼのローズのお花のルリエフが美しくて可愛い大変素晴らしい一品です。

ロゼとイヴォワールとヴェールムースの発色が良く大変きれいです。写真のように本体の内側の上部に縦9ミリ横34ミリ位と底面の角に縦7ミリ横17ミリ位の浅い欠けがありますが、内側と底面なのであまり気になりません。中は汚れがなく大変きれいです。フタのヒンジに壊れはなくフタはスムーズに開け閉めできます。フタに虫食いの跡はありません。その他、多少の傷みや汚れなどありますが欠けやヒビはなくとても状態が良くきれいで、Good Conditionです。