フランスでおそらく1920年代にジュモーやシモン&ハルビッヒなどのビスキュイプーベ(ビスクドール)用に製作されたプーペピクニック・ロタンオジェパニエです。こちらは超レアなロタン(ラタン)のオジエ(編み込み)で製作されたプーペ(ドール)用の楕円形のピクニック用のPanier(パニエ/バスケット)で、丸く曲げられた大きな持ち手部分や両開きのフタなど本物のピクニックパニエと同じようにとても丁寧に作られています。また、フタと本体の中央の周りには細かく編まれたロタンがいっしょに編み込まれていて、大変手間のかかった作りでオシャレで可愛くてとてもいい感じです。また、左右のフタと本体にはそれぞれ留め具が付けられていて大変凝った作りです。ビスキュイプーベは19世紀のヨーロッパのブルジョアのマドモアゼルやマダム達の間で流行ったで人形で、Biscuit(ビスキュイ)はお菓子のビスケットと同じように「二度焼き」が語源のようです。ビスキュイプーベはとても高価な人形ですが、そのプーペが手に持つこちらのピクニックパニエも手抜きのない作りで本物のように手が込んでいます。ビスキュイプーベ以外にもテディウルス(ベア)などといっしょに飾ったりプーベの小物入れに使ったり楽しみがどんどん増えてきそうですね。フランスでもプーペ用のピクニックロタンオジェパニエは入手が段々と難しくなってきていますが、お気に入りのプーペに持たせるだけでプーペがもっと可愛くなってしまいそうな超レアな大変素晴らしい一品です。

ロタンの飴色になった木肌がとてもきれいです。写真のようにフタの細かく編まれたロタンに欠けが一箇所あります。フタの左右の留め具が欠損しています。本体の一箇所の留め具が欠損しています。フタの四箇所のヒンジの一箇所が古い時代に紐でとてもきれいに修理されていますが、フタはスムーズに開け閉めできます。持ち手の上部が少し尖っていますが、これは製造時からのもので折れてはいません。虫食いの跡はありません。その他、多少の傷みや汚れなどありますがとても壊れはなくとても状態が良くきれいで、Good Conditionです。