フランスでおそらく1940年代の終わり頃に製造されたクイナール(スクイーカー)が内蔵されたぬいぐるみのオール&イヴォワールレーヌ・カウチュヴィザージュベベラパンです。フランスではTeddy Ours(テディウルス/テディベア)などのぬいぐるみはドイツから輸入していたようですが、1914年に第一次世界大戦が勃発すると輸入ができなくなり1919年頃からフランスのPintel(パンテール)社が初めてテディウルスの製造を始めたようです。こちらは超激レアなローズのお花模様のブランシュ(ホワイト)のドンテル(レース)のリュバン(リボン)を首に結んだオール(ゴールド)のレーヌ(ウール)で作られたベベ(ベビー)のカウチュヴィザージュ(ラバーフェイス)のLapin(ラパン/ウサギ)で、カウチュ(ゴム)で作られたつぶらなノワール(ブラック)と琥珀色の目と丸いお鼻の下の二本の白い前歯をのぞかせて嬉しそうに笑っている姿がオシャレで可愛くてとてもいい感じです。また、カウチュヴィザージュのぬいぐるみの瞳は彩色だけのものが多いですが、こちらは立体的に作られていてとても凝った作りです。また、頭の上の長い耳の内側と丸いお腹と前足と後ろ足の先端がイヴォワール(アイボリー)のレーヌで作られているのも可愛いですね。また、体の中はおそらく全て柔らかなカポック(パンヤノキの綿毛)が詰められているようです。また、頭と胴体と前脚と後脚はジョイントではありませんが、脚の付け根部分はカポックを少なくして作られているので前脚を動かしたりお座りしたりすることができます。また、背中にはクイナール(スクイーカー)が内蔵されていて作動しますが、残念ながら今は鳴いてはくれません。また、布地のタグはありませんがタグは1950年代の中頃から付けられるようになりこの時代のぬいぐるみには厚紙製のタグが首に付けられていたようですが、製造した会社についての詳しいことは良く分かりません。また、カウチュヴィザージュのぬいぐるみはアメリカのガンド社やラシュトン社の製品が有名ですが、フランス製のカウチュヴィザージュのぬいぐるみは大変珍しくてやはり超激レアですね。フランスから遥々やって来たベベのラパンですが、この子が傍にいるだけで気持ちが優しく癒されてしまいそうな大変可愛い一品です。

カウチュのお顔の彩色に多少の剥がれがありますが欠けやひび割れはなくとてもきれいです。オールとイヴォワールレーヌのレーヌに少し色褪せや抜けがありますがきれいです。お腹に小さな擦り切れが一箇所あります。クイナールは作動しますが鳴きません。リュバンは後から付けられたもので破れはなく大変きれいです。その他、少し傷みや汚れなどありますがほつれや破れはなくとても状態が良くきれいで、Good Conditionです。