パリから北へ180kmほど行ったベルギーとの国境に近いRoubaix(ルーベー)の町でVictor Vaissier(ヴィクトル・ヴィッシィー)が1880年代に創設したヴィクトルヴィッシィー社が、おそらく1910年代に製造したA la Violette(ア・ラ・ヴィオレット)という商品名のおそらく液体のSavon(サヴォン/石鹸)が入っていたガラス製のア・ラ・ヴィオレット・サヴォンフラコンです。ヴィクトル・ヴィッシィーは自分のことを自ら「コンゴのプリンス」と呼んでいたようですが、1892年にはルーベーの町の5ヘクタールもある土地に広い庭のあるアラビアの宮殿のような屋敷を建てて暮らしていたようです。こちらは超レアな四角いフォルムのFlacon(フラコン/ボトル)で、本体の正面にはオール(ゴールド)の縁取りのあるエティケット(ラベル)が貼られていますが、格調高い飾り罫がデザインされた中央のオール地の中にはノワール(ブラック)と淡いロゼ(ピンク)でSavon, A la Violette(ア・ラ・ヴィオレット/スミレ) Victor Vaissier, Paris(パリ) No.1205のロゴと文字がデザインされています。また、ブルーフォンセ(ダークブルー)の背景の中にはまるで絵画のような淡いロゼのヴィオレットのお花のイラストがデザインされていてエレガントでオシャレで可愛くてとてもいい感じです。また、フラコンの底面には放射状のルリエフ(レリーフ)がデザインされています。一世紀以上も前にフランスで作られたヴィクトルヴィッシィー社の大変素晴らしい一品です。

ヴィオレットのお花のイラストとオールの発色が良く大変きれいです。フタが欠損しています。その他、僅かな傷みや汚れなどありますがエティケットの破れはなくフラコンに欠けやヒビはなく大変状態が良くきれいで、Good Conditionです。