フランスのでおそらく1890年代に製作されたフィーユプーペ&プーペマル&ローブ15アンサンブルです。コンポジション(おがくずや粘土などをニカワなどで混ぜ合わせて型抜きしたもの)は、ドイツで1840年代頃から製作された頭が磁器で作られたビスキュイプーペ(ビスクドール)の胴体や腕や脚に使われていましたが、その後、製作が難しい磁器の頭に代わって全身がコンポジションで作られたプーペ(ドール)が多く製作されるようになったようです。こちらは超レアなComposition Poupee(コンポジションプーペ/ドール)とPoupee Malle(プーペマル/ドールトランク)とRobe(ローブ/ドレス)などの15個のアンサンブル(セット)で、フィーユ(少女)のコンポジションプーペは白地にロゼ(ピンク)とルージュ(レッド)と水色と濃紺の縦縞模様の木綿の生地とエクリュ(生成り)の麻の生地のボネ(ボンネット)のリュバン(リボン)を首に結んで同じ縦縞模様の生地のローブ(ドレス)を着て彩色された美しい茶色い瞳とルージュ(レッド)の口元で優しく微笑んだような表情がオシャレで可愛くてとてもいい感じです。また、頭と胸元はコンポジション製でFrance H 10のエンボス表示があります。また、製造した会社についての詳しいことは良く分かりませんが、おそらく技術の高い会社か工房で作られたようです。また、胴体はエクリュの麻の生地のテディ(キャミソール)を着てその上に紐で結ぶキュロット(ショーツ)を履いています。また、腕と脚は肌色のソワ(シルク)のような光沢のある木綿のモスリンのような生地で作られていて中にはおそらく硬い木毛が詰められているようです。また、胴体と腕と脚が針金でジョイントされているので動かすことができてお座りもできます。また、足にはエクリュの木綿の生地で作られた室内履きを履いているのも素敵です。また、クラフト紙が貼られたプーペマルは木材と厚紙で作られていますが、本体には金属製の持ち手と留め金が付けられています。また、本体のフチにはルージュの化粧紙が貼られているのもオシャレです。また、本体の上部は丸く盛り上がったように作られていてフランスらしくて大変凝った作りです。また、中の上部の棚の下には金属製のサントル(ハンガー)掛けがあり厚紙製サントルが4個付属しています。また、下部には金属製の取っ手が付いた引き出しがあるのも便利です。また、お着替え用のイヴォワール(アイボリー)地にブルーの縦縞模様の木綿の生地のローブ、ソワのような光沢のあるローズロゼの生地のローブとボネのアンサンブル、裏地がブルーのビニールで表地が白地に緑と黄色のカロー(チェック)柄の生地のキャプーシュ(フード)が付いたアンペルメアーブル(レインコート)、レーヨンの生地のソモンロゼ(サーモンピンク)のジュープ(スカート)、イヴォワールブランシュ(アイボリーホワイト)の木綿の生地のネグリジェ、白い木綿のドンテル(レース)のカプ(ケープ)が付属しているのも嬉しいですね。また、イヴォワール(アイボリー)の木綿の生地のエクリュのアラベスク模様のドンテル飾りが付いた枕とエクリュの格子模様のドンテル飾りと淡いロゼのリュボンが結ばれた長枕も付属しています。おそらく当時のブルジョワのアンファン(子供)達のために製作されたもののようですが、ローブなどの中には母から娘へ受け継がれると1890年代から1950年代頃までに作られたものもあります。また、こんなに美しいお顔のプーペはなかなかお目にかかれませんが、フランスで140年も前に作られた優しそうな美しい茶色の瞳のプーペに見つめられているだけでどんどんとコンポジションプーペの世界へ引きずり込まれて行ってしまいそうな大変可愛い貴重なフィーユプーペ&プーペマル&ローブ11アンサンブルです。

コンポジションのひたいと頭部に少し彩色の剥がれがありますがきれいです。ジョイントに壊れはありません。プーペマルに少し傷みがありますが、中は傷みが少なくとてもきれいです。ローブ類は1890年代から1950年代のもののようで多少の傷みがありますがほつれや破れはなくとてもきれいです。その他、多少の傷みや汚れなどありますが壊れはなく古いものにしてはとても状態が良くきれいで、Good Conditionです。