ベルギーのブリュッセルから南東へ60kmほど行ったNamur(ナミュール)郊外のSaint-Servais(サン・セルヴェ)の町にあるEtoile(エトワール)社が、おそらく1920年代に製造しほとんど未使用のホウロウ製のナルシス&ヴィオレット・ブランルージュセルボワットです。こちらは大変珍しい超激レアなSel(セル/塩)を入れるために作られたヒンジで開閉するフタの付いたブランルージュ(ブラウンレッド)にオール(ゴールド)のトリムが美しいBoite(ボワット/ボックス)で、本体の正面にはオールのSelのロゴがデザインされていてとても素敵です。また、ロゴの左右とフタと本体の上部には可憐なブランシュ(ホワイト)のナルシス(水仙)のお花とスミレ色のヴィオレット(スミレ)のお花が釉薬で盛り絵付けされた立体的なレリーフでデザインされていてエレガントでオシャレでとてもいい感じです。また、お花のイラストの背景にはオール色で遠くの草が描かれていて遠近感がありとても凝った作りです。また、フタの先端がフタを開けやすいように丸く作られていますが、片手でフタを開けるときに使いやすいだけでなくデザインクオリティーも高いですね。また、上部にはクロシェ(フック)穴がありますが、フランス料理はセルを頻繁に使うため片手で取りやすいようにセルボワットはほとんど壁に掛けて使われていたようです。また、セルボワットはセルを入れていたのでサビやすくフタや留め金のないものやサビで本体の底に穴があいたりと状態の良いものはとても少ないようです。また、本体の中は清潔感のあるブランシュでデザインされているのもオシャレです。また、底面にはエトワール社のマークとEtoile P.E.N.などのロゴがブランシュで表示されています。ベルギーからフランスに輸入されたエトワール社のホウロウ製品にはおそらく紙のエティケット(ラベル)が貼られていたようですが、エティケットにはフランス語でEtoile P.E.N. Fabrique par Saint-Servais(サン・セルヴェの町で製造) Importe de Belgique(ベルギーからの輸入品)と書かれていたようです。エトワール社のホウロウ製品はお花などのイラストが釉薬で盛り絵付けされた立体的なレリーフでデザインされているものが多いので、どれもエレガントでデザインクオリティーが高くベルギーやフランスでも大変人気があり入手がとても難しくなってきています。この機会を逃したら二度とお目にかかれないような100年も前に製造されたエレガントなナルシスとヴィオレットのポアレはうっとりと見つめてしまいそうな大変美しくて超激レアな一品です。

お花のイラスト部分にホウロウの剥がれがほとんどなく発色が良く大変きれいです。オールのロゴとトリムの剥がれも少なくとてもきれいです。中はホウロウの剥がれがなく大変きれいです。ヒンジに壊れはなくフタはスムーズに開け閉めできます。その他、僅かなホウロウの剥がれやキズや汚れなどがありますがサビはなく美品で大変状態が良くきれいで、Good Conditionです。