ドイツでおそらく1920年代にビスキュイ(ビスク/磁器)と木綿の生地などで製作されたDorothy(ドロシー)という商品名のジュポン&キュロット・ドロシー・シーヌ・テット・プーペです。Chine Tete Poupee(シーヌ・テット・プーペ/チャイナヘッドドール)は、おそらく1830年代から1940年代頃までにドイツなどの国で製作されたプーペ(人形)で、ヨーロッパのブルジョアのマドモアゼルやマダム達の間で大変人気の高かったプーペのようです。こちらは超レアな裾に淡いクレーム(クリーム)色のアラベスク模様のドンテル(レース)のリューシュ(フリル)飾りが付けられた木綿のイヴォワールブランシュ(アイボリーホワイト)のジュポン(ペチコート)と木綿のイヴォワールブランシュのキュロット(ショーツ)を着たフィーユ(少女)のシーヌ・テット・プーペで、彩色されたシュヴノワール(黒髪)につぶらな灰色がかったブルーの瞳とルージュの口元で優しく微笑んだ表情がエレガントでオシャレで可愛くてとてもいい感じです。また、ビスキュイのルリエフ(レリーフ)で作られたオール(ゴールド)の縁取りのある白い襟にはオールのリュバン(リボン)を結んでいるのも素敵ですが、胸元にはオールのDorothyのエンボスがあります。また、頭から胸までと肘から手、膝から足まではビスキュイ製で胴体と腕と脚がジョイントされています。また、その他の部分は布地で作られていておそらく中には柔らかなおがくずのようなものが詰められているようです。また、ビスキュイ製の足には彩色されたブランフォンセ(ダークブラウン)のボット(ブーツ)を履いているのも素敵です。また、製造会社についての詳しいことは良く分かりませんが、細部まで丁寧に作られたとても凝った作りのプーペなのでしっかりとした工房で製作されたようです。また、ジュポンとキュロットしか着ていないシーヌ・テット・プーペなのでエレガントで可愛いローブ(ドレス)を着せてあげたいですね。優しく微笑んだ美しいドロシーのプーペに見つめられているだけでどんどんとシーヌ・テット・プーペの世界へ引きずり込まれて行ってしまいそうな超レアな可愛い価値ある一品です。

お顔などの彩色の剥がれはほとんどなく大変きれいです。ビスキュイの頭と腕や脚に傷みや汚れはほとんどなく欠けやヒビもなく大変きれいです。ジュポンとキュロットはおそらく1930年代のものでほつれや破れはなく大変きれいです。その他、僅かな傷みや汚れなどありますが壊れはなく美品で大変状態が良くきれいで、Good Conditionです。