フランスでおそらく1910年代にロタン(ラタン)で製作されたロタンオジェ・ピクニックパニエです。こちらは超レアなロタン(ラタン)のオジエ(編み込み)で製作されたフタに二つの革と金属製の持ち手の付いたピクニックパニエ(バスケット)で、丸く盛り上がった本体の上部にはロタンと革のヒンジで中央から左右に開く二つのフタがあります。また、二つのフタには革と金属製の留め具がありますが、留め具にはCとリオン(ライオン)のマークがエンボスされた金属板が取り付けられていてエレガントでオシャレでとてもいい感じです。また、革の部分にもアールヌーヴォーのアラベスク模様がエンボスされているのもオシャレで大変凝った作りです。また、ロタンで丁寧に編み込まれたフタと本体の繊維な編目模様がとても素敵ですが、飴色になったロタンがとてもいい雰囲気ですね。フランス人は昔からピクニックが大好きでなので、家族でピクニックに行くときにママンが作った美味しそうなカスクルート(サンドイッチ)やアンファン達が大好きなお菓子などを入れるのに使っていたようです。ピクニックパニエとしてもまだまだ十分使えますが、クチュールパニエ(ソーイングバスケット)やテディウルス(テディベア)などのぬいぐるみやプーペ(ドール)を入れるパニエなど工夫次第でいろいろと楽しく使えそうです。1910年代に製作されたロタンオジエパニエはこちらのように状態の良いものはほとんど見かけませんが、こちらは大変状態が良いので大切に保存されていたようでやはり超レアですね。見ているだけで当時のお出かけにはしゃいでいるアンファン(子供)達の可愛い姿が想像できそうな大変作りが良くて素晴らしいロタンオジェ・ピクニックパニエです。

飴色になったロタンがとてもいい雰囲気です。ロタンに多少の傷みがありますが欠けや折れなどはほとんどなく大変きれいです。留め具の金属と革に壊れはなくノブを右ぎ回すと閉まります。留め具の革に少し傷みがありますが切れてはいません。持ち手の革と金属に壊れはなくとてもきれいです。ヒンジの革とロタンに壊れはなくフタはスムーズに開閉します。写真のように背面の左側の革のヒンジを留めている下部の金属部品の上にかぶさっていた丸い銀色の飾り部品が外れて欠損していますが、飾り部品なのでヒンジの機能や強度には全く問題ありません。虫食いの穴の跡はありません。その他、多少の傷みや汚れなどありますが壊れはなく古いものにしては美品で大変状態が良くきれいで、Good Conditionです。