ドイツのテューリンゲン州のアレクサンドリアンの町で1886年にTheodor Recknagel(テオドール・レックナーゲル)が創設したテオドール・レックナーゲル社が、おそらく1920年代に製作したコンポジション製の体にビスキュイ(ビスク/磁器)製の頭が付けられたスリーズシャポー&ローブ・レックナーゲルビスキュイプーペです。テオドール・レックナーゲル社は、おそらく1890年代から1930年代まで高品質なビスキュイプーペ(ビスクドール)を製作していてようです。ビスキュイプーペは19世紀のヨーロッパのブルジョアのマドモアゼルやマダム達の間で流行った人形で、フランス語のBiscuit(ビスキュイ)はお菓子のビスケットと同じように「二度焼き」が語源のようです。こちらは超レアな高級なモヘアの美しいシュヴーブロン(ブロンドヘア)にイヴォワール(アイボリー)地にルージュ(レッド)のスリーズ(サクランボ)が刺繍されたシャポー(帽子)をかぶって同じルージュのスリーズが刺繍されたシャリストンローブ(チャールストンドレス)のような大きな襟と大きなリュバン(リボン)が下部に付けられたローブ(ドレス)を着たジュンヌフィーユ(少女)のビスキュイプーペで、ガラス製のつぶらな美しい灰色がかったブルーの瞳と歯並びが美しいルージュの口元で優しく微笑んだ表情がオシャレで可愛くてとてもいい感じです。また、ローブの下には裾に繊細なドンテル(レース)飾りの付いたエクリュのシュミーズとキュロット(ショーツ)を着ています。また、足には彩色されたブルーの縁取りがあるイヴォワールのショセット(ソックス)にブルーのショシュール(シューズ)を履いているのも可愛いですね。また、頭はビスキュイ製で胴体と腕と脚はコンポジション(おがくずや粘土などをニカワなどで混ぜ合わせて型抜きしたもの)で作られていてとても凝った作りです。また、頭と胴体と腕と脚がジョイントされているので色々なポーズが楽しめるのがいいですね。また、後頭部にはDEP R 15/0 A のエンボスがあります。テオドール・レックナーゲル社のビスキュイプーペはなかなかお目にかかることがないので入手が難しいビスキュイプーペですが、顔の可愛いプーペの製作で有名シモン&ハルビッヒ社のビスキュイプーペにも負けないくらいの美しい顔立ちのプーペです。優しそうな美しい灰色がかったブルーの瞳に見つめられているだけでどんどんとテオドール・レックナーゲル社のビスキュイプーペの世界へ引きずり込まれて行ってしまいそうな超レアな価値ある一品です。

ビスキュイの頭部に欠けやヒビはなくとてもきれいです。瞳にキズはなく大変きれいです。コンポジションの胴体の首回りに使用からの小さな欠けがありますが、腕と脚などのその他に僅かな傷みや塗装の剥がれや汚れがありますが欠けや割れはなくとてもきれいです。また、指に欠けはありません。写真のように胸の多少の傷みと右脚の縦のスジは製造時のもので壊れではありません。シュヴーブロンのカツラはオリジナルで頭に固定されています。また、劣化がほとんどなく大変美しい髪です。シュミーズとジュポンはおそらく1930年代のもののようで多少の傷みがありますがほつれや破れもなくとてもきれいです。その他、多少の傷みや彩色の剥がれや汚れなどありますが大変状態が良くきれいで、Good Conditionです。