チェコスロバキアにあるBijoux M. G.(ビジュー・エム・ジェ)社が、おそらく1950年代にフランスヘの輸出用に製造したStrass(ストラス/ラインストーン)と真鍮製のストラス・サパン・ドゥ・ノエルです。チェコスロバキア(現在のチェコ)は昔からボヘミアクリスタルと呼ばれるヴェール(ガラス)工芸で有名ですが、Jablonec(ヤブロネツ)の町にあるPreciosa(プレシオサ)社のリュストル(シャンデリア)は特に有名で、フランス王のルイ15世はヴェルサイユ宮殿に使用したようです。また、ヤブロネツの町ではストラス(ラインストーン)の製造でも有名です。ストラスは18世紀頃に宝石商のゲオルク・フリードリヒ・ストラスがヴェールの底の部分に金属の粉末を塗布してダイヤモンドの類似石を考案したことが始まりのようです。こちらは大変レアなノエル(クリスマス)用のSapin de Noel(サパン・ドゥ・ノエル/クリスマスツリー)で、アールヌーヴォーのアラベスク模様のルリエフ(レリーフ)がデザインされた楕円形の台座の上にはディアマン(ダイヤモンド)のようにクーペ(カット)された沢山のロゼ(ピンク)と透明のストラスと真鍮でサパン・ドゥ・ノエルのように作られていて光が当たるとキラキラと輝いてオシャレで可愛くてとてもいい感じです。また、上部と中央の十字に付けられた中央の丸や周りの4本の細長いストラスは光が当たるとジョーヌ(イエロー)やヴェール(グリーン)やブルーやオランジュ(オレンジ)などの七色に光ります。また、ロゼや透明のストラスがモールのように付けられていますが、揺れるとキラキラと光るのも素敵です。また、ストラスは全て一つずつ小さな真鍮の台座に入っていますが、本体は沢山の台座をハンダ付けして作られていてチェコスロバキアの工芸技術の高さに驚いてしまいます。また、背面にはBijoux M. G.のエンボスがあります。電球も電気もいらないのにこんなに美しく輝くストラスのサパン・ドゥ・ノエルに驚いてしまいますが、ノエルの夜に最高にオシャレな大変素晴らしい一品です。

ストラスに欠損や欠けやヒビはなく大変きれいです。その他、多少の傷みやキズや汚れなどありますがサビや壊れはなく大変状態が良くきれいで、Good Conditionです。