ドイツのドレスデンから南西へ50kmほど行ったチェコとの国境に近いErzgebirge(エルツゲビルゲ/エルツ山地)のSeiffen(ザイフェン)の町で、おそらく1870年から1880年代頃に製作された木とコンポジション(おがくずや粘土などをニカワなどで混ぜ合わせて型抜きしたもの)と羊毛で作られたエルツゲビルゲ・ツィーゲフィグーアです。エルツゲビルゲのザイフェンの町では14世紀頃から豊富にある木材から木工品の製作が始まったようで「くるみ割り人形」などが有名なようです。こちらは超レアなコンポジションの頭と木製の胴体に脚が付いたまだ子供のZiege(ツィーゲ/ヤギ)のフィグーア(フィギュア)で、体には本物のツィーゲの毛か羊毛が貼り付けられています。また、ブラウ(ブルー)のシュライフェ(リボン)を首に巻いてローザ(ピンク)のお鼻とお口につぶらな黒い瞳でじっとムッティ(ママ)を見ている姿が可愛くてとてもいい感じです。ラムフィグーアは黒い目と丸いお鼻だけが彩色されたものが多いですが、こちらは二つの鼻の穴とお口まで彩色されていてとても凝った作りです。また、頭の二本のゴルト(ゴールド)のメタル製の角とお尻の上に立ったとても短いシッポも可愛いですね。おそらく最初はヴァイナハテン(クリスマス)の飾り物に作られたようですが、コフレ(箱)などにビスキュイプーペ(ビスクドール)やクロモなどといっしょにいれて飾ってもオシャレです。また、とても古い時代に作られたものですが、こんなに状態の良いものは中々少なくてとても大切に保存されていたようです。小さいけれども本物のように作られた可愛いエルツゲビルゲ・ツィーゲフィグーアです。

顔の彩色の剥がれがほとんどなく大変きれいです。両方の耳の先端の擦れや欠けもなくとてもきれいです。角のゴルトのメッキに剥がれがあります。毛に汚れが少なく大変きれいです。足の彩色に少し剥がれがあります。その他、僅かな傷みや彩色の剥がれなどありますが汚れは少なく欠けや壊れもなく大変状態が良くきれいで、Good Conditionです。