フランスでおそらく1910年代にソワ(シルク)の生地とドンテル(レース)でブドワール(淑女の私室)や旅行用に作られたロココリュバン&ドンテル・ロゼソワムショワールサークです。ブドワールは貴族の婦人が書き物をしたりお化粧や着替えをするための部屋で、夫でさえ入室できない婦人専用のお部屋のことのようです。こちらは超レアな当時の貴婦人たちが舞踏会やオペラ鑑賞などに使用していたドンテル(レース)飾りなどがふんだんにされた豪華なMouchoir(ムショワール/ハンカチーフ)を数枚まとめて収納することができるソワの生地で作られたムショワールサーク(ハンカチーフケース)で、二つ折りになった本体の表面の中央はロゼ(ピンク)で左右にはロゼパール(ペールピンク)のソワの生地が斜めにデザインされています。また、ロゼとロゼパールのソワのつなぎ目と本体の周りにはエクリュ(生成り)のお花模様のドンテルのリューシュ(フリル)飾りが付けられているのも素敵です。また、中央のロゼのソワの中央には18世紀の優雅なロココ調のローズのお花をイメージしたロゼ(ピンク)とソモンロゼ(サーモンピンク)とヴェール(グリーン)の生地で作られた可愛いロココリュバン(リボン)が付けられていてエレガントでオシャレで可愛くてとてもいい感じです。また、サーク全体には中綿が詰められていて二つ折りの内側にはムショワールがずれないように挟むためのロゼのリュバン(リボン)が二本縫い付けられています。ムショワールサークはムショワールを広げたまま収納するものが多いですが、二つ折りで収納するこちらのよう小さなムショワールサークは大変珍しいですね。また、ムショワールサークに以外にもお気に入りのドンテルやナプロン(ドイリー)やリン(リネン)などの収納に使っても便利です。また、このままビスキュイプーベ(ビスクドール)などといっしょに飾ってもオシャレですが、見ているだけで当時の貴婦人達のような素敵な旅行がしてみたくなってしまいそうな大変素敵な一品です。

ロココリュバンとソワの生地の発色が良くとてもきれいです。写真のように本体の周りのドンテルの一箇所が破れているように見えますが、これはドンテルのつなぎ目で破れではありません。ドンテルに多少の色焼けがありますがほつれや破れはなくとてもきれいです。その他、僅かな傷みや汚れなどありますがほつれや破れはなく大変状態が良くきれいで、Good Conditionです。