フランスでおそらく1930年代に製造されたPorcelaine(ポルスレーヌ/磁器)製のアマンド&ミュゲ・ポルスレーヌセルポです。17世紀頃にヨーロッパへ輸出された日本の「伊万里」などのポルスレーヌ製品は王侯貴族達の間で大変な人気となったようですが、その後18世紀の初頭にはドイツのマイセンがポルスレーヌの製造に成功したようです。フランスでは1750年代頃からルイ15世やポンパドゥール夫人などの出資を受けてセーヴルやリモージュでポルスレーヌの製造が始まったようです。当時のヨーロッパの貴族達はPoterie(ポトゥリ/陶器)よりも硬質で白いポルスレーヌをこよなく愛したようで、お屋敷には沢山の美しいポルスレーヌを飾っていたようです。こちらは超レアなブランシュ(ホワイト)にロゼ(ピンク)のオンブレ(グラデーション)が美しいキュイズィーヌ(キッチン)用のSel(セル/ソルト)を入れるために作られたPot(ポ/ポット)で、丸いフタの取っ手は扇のようなフォルムで作られていますが、本体の上部は円形から徐々に四角いフォルムに変わっていきますが、本体の上部はオール(ゴールド)の縁取りがあるリューシュ(フリル)飾りのようなフォルムで作られていて大変凝った作りです。また、フタの周りと本体には可愛いお花のルリエフ(レリーフ)がデザインされていてとても素敵ですね。また、本体の正面にはキラキラと光るオール色でSelのロゴがデザインされています。また、ロゴの下にはおそらくロゼのアマンド(アーモンド)とリラ(ライラック)のお花と可憐な白いミュゲ(スズラン)がデザインされていてエレガントでオシャレで可愛くてとてもいい感じです。また、製造した会社についての詳しいことは良く分かりませんが、大変クオリティーの高い作りなのでポルスレーヌ製造技術の高い会社で作られたようです。キュイズィーヌセルポの他にも飾りながら小物の収納にとても便利に使えそうな大変美しいアマンド&ミュゲ・ポルスレーヌセルポです。

お花のイラストとロゼのオンブレの発色が良くとてもきれいです。オールのロゴに多少の擦れがありますがとてもきれいです。写真のようにフタの取っ手に一箇所ヒビのようなラインがありますが、当たりがないのでこれはおそらく釉薬部分の貫入のようで強度には問題ないようです。中は汚れはほとんどなくとてもきれいです。その他、多少の傷みや汚れなどありますが欠けやヒビはなく大変状態が良くきれいで、Good Conditionです。