フランスで1908年に木綿の生地で制作されたルージュブロデル・アベセデールです。Abecedaire(アベセデール)はアルファべ(アルファベット)や数字などをブロデル(刺繍)したサンプラー(刺繍見本)のことで、17世紀頃からヨーロッパの女性の教養やたしなみのために制作されたようです。また、モチーフとしては主にアルファべや数字や人物や動植物などが使われたようです。こちらは大変レアなイヴォワール(アイボリー)のブロック織りの四角いフォルムの生地で制作されたアベセデールで、本体にはABCのアルファべや十字架や1から0までの数字やMC のイニツィアーレ(イニシャル)やお花や枝に止っている小鳥や1908の数字や小さなテーブルなどが、ルージュ(レッド)の糸でブロデルされていてオシャレで可愛くてとてもいい感じです。また、本体の周りは菱形のような連続模様がブロデルされていているのも素敵ですね。アベセデールは1950年代までブロデルの技術見本として制作されていましたが、今ではコレクターアイテムとして大変人気があるようです。ナプロンとして使ったり、額に入れてお部屋に飾ったりして工夫次第で色々と楽しくオシャレに使えそうな今から114年前に制作された大変貴重な一品です。(実物のルージュの糸の色は写真よりもう少し濃い赤です)

ブロデルの発色が良くとてもきれいです。その他、多少の傷みや色焼けや汚れがありますがほつれや破れはなくとても状態が良くきれいで、Good Condition です。