フランスのマルセイユで1896年に創設されたC. Ferrier & Cie.(フェリエ社)が、おそらく1910年代に製造したLe Petit Chat(ル・プティ・シャ/子猫)という商品名のサボンが入っていた厚紙製のル・プティ・シャ・サヴォンボワットです。マルセイユ石鹸は9世紀頃に地元のオリーブ油を使って作られたのが始まりのようですが、その後、マルセイユ石鹸が評判になりオリーブが沢山収穫される南フランスのプロヴァンス地方に工場が多く建てられたようです。フェリエ社はマルセイユで1932年頃まで操業していたようです。当時の紙箱に入ったサヴォン(石鹸)はとても庶民には手の届かない高級品でブルジョワ達を顧客に持つパリで最も大きなサマリテーヌ百貨店などで販売されていたようです。こちらは超レアなおそらくローズやヴィオレット(スミレ)やウイエ(カーネーション)のお花の香りのサヴォンが入っていたポープル(パープル)色のボワット(ボックス)で、フタにはローズとヴィオレットとウイエのお花のイラストとSavon Extra Fin(サボン・エクストラファン/とてもきめ細やかな石鹸) Le Petit Chat(ル・プティ・シャ/子猫) C. Ferrier & Cie. (フェリエ社)のロゴと文字とお座りしてこちらを見ているル・プティ・シャのイラストがデザインされていてエレガントでオシャレで可愛くてとてもいい感じです。また、本体の背面にはサボンを箱から出して少し怖がりながら不思議そうに見ているプティ・シャ達、左の側面にはプードルボワット(パウダーボックス)に入ったりして遊んでいるプティ・シャ達、右の側面には洗面器にサボンを溶かしているプティ・シャ達、正面にはシャボン玉を作って楽しそうに遊んでいるプティ・シャ達のイラストがデザインされているのもオシャレで可愛いですね。また、本体の中には仕切りの厚紙も捨てられずに残っています。また、フタの裏面や本体の中面も全てポープルの化粧紙が貼られていてとても凝った作りですが、デザインオリティーの高いボワットを見るだけで当時の百貨店で販売されていたサヴォンは高級品だったことが分かります。パリのブルジョワのマドモアゼルやマダム達が愛用していたエレガントでオシャレで可愛いシャやサヴォンのコレクターズアイテムとして最高に価値ある超レアな一品です。

シャのイラストの化粧紙に多少の色褪せがありますがとてもきれいです。写真のように化粧紙に擦れからの小さな破れが少しあります。その他、少し傷みや汚れなどありますが破れや壊れはなくとても状態が良くきれいで、Good Conditionです。