フランスで1832年に創設されたLetang Fils(レタン・フィス)社が、、おそらく1890年代に製造したメタル製のラング・ド・シャショコラパティスリー6ムールです。レタン・フィス社は食品業界向けのさまざまな金型を製造して有名なようです。また、モラ社は、現在でもブルターニュ地方のカンペールに近いCoray(コレ)の町に会社があるようです。こちらは超レアなおそらくパリのパティスリー(菓子店)で使われていたLangues de Chat(ラング・ド・シャ)用のMoules(ムール/モールド/金型 )で、本体にある角が丸くて細長い6個のムールはまるでラング・ド・シャ(猫の舌)のように作られています。また、ムールにはシャ(猫)の顔がルリエフ(レリーフ)でデザインされていてオシャレで可愛くてとてもいい感じです。裏面にはLetang Fils 108, 2144と書かれたエンボスがあります。ショコラのラング・ド・シャはオーストリアのウィーンで1786年にルートヴィヒ・デメルが創設したデメルウィーン社の製品がとても有名で人気がありるようです。ラング・ド・シャは元はフランスで17世紀の頃から作られてきたビスキュイテリ(ビスケット)のことで、バター、砂糖、小麦粉、卵白、バニラエッセンスで生地を作り薄く細長い棒状にフール(オーブン)で焼き上げたもので口の中で溶けるような食感が特徴のようですが、そのフォルムが猫の舌に似ていたのでラング・ド・シャといわれているようです。ショコラムールはドイツで作られたものが多いですが、レタン・フィス社のエンボスが入ったムールは大変珍しくてやはり超レアですね。当時のようにムールにショコラを流して可愛いシャのショコラを作ったり、このまま飾ってもオシャレで可愛い超レアな一品です。

ムールのシャのルリエフがとてもきれいです。その他、多少の傷みやキズや汚れなどありますがサビはなくとても状態が良くきれいで、Good Conditionです。