フランスでおそらく1890年から1920年代に製造されたCreil & Montereau(クレイユ・エ・モントロー)のLinotte(リノット)シリーズのポトゥリ(陶器)製のリノット・ポトゥリデセールアシェットです。パリ郊外のモントロー・シュール・ル・ジャルドの村で1740年にジャン・ロゴンが陶器工場を創設したのがモントロー陶器の始まりのようです。また、モントローはフランスで初めて銅板絵付けをした陶器としても有名です。パリのガラス商人のロバート・ブレイ・オライリーが1801年に創設したクレイユ陶器は耐久性のある陶器として有名なようです。1840年にモントローとクレイユは合併してクレイユ・エ・モントローとなったようです。その後、1920年にChoisy-le-Roi(ショワジー・ル・ロワ)の窯に合併吸収されますが、1955年に陶器製造の長い歴史を閉じたようです。こちらは超レアなおそらくディネ(ディナー)又はデセール(デザート)を載せるために作られた平たいアシェット(皿)で、本体の表面にはブルーフォンセ(ダークブルー)でアマンド(アーモンド)のお花の咲いた枝に巣を作って卵を見守っているリノット(ムネアカヒワ鳥)達の姿のイラストがデザインされていてエレガントでオシャレで可愛くてとてもいい感じです。また、裏面にはLinotte, Depose(意匠登録) Terre de Fer(テール・ドゥ・フェール)の文字とクレイユ・エ・モントローのマークがありますが、テール・ドゥ・フェールは長石とカオリンを混ぜて白くして耐久性を高めた陶器のことのようです。また、B 2と三つ葉のトレフル(クローバー)と9のようなエンボスがあります。このまま飾るととても素敵ですが、使ってもオシャレで楽して大変素晴らしいリノット・ポトゥリデセールアシェットです。

リノットとアマンドのイラストの発色が良く大変きれいです。写真のように表面に縦3ミリ横3ミリ位の小さな釉薬部分の浅い欠けが一箇所あります。その他、僅かな傷みや汚れなどありますが美品で大変状態が良くきれいで、Good Conditionです。