ドイツで1903年に木綿の生地で制作されたロートシュティッケライ・プローベネーマーです。Probenehmer(プローベネーマー)はアルファベート(アルファベット)や数字などをStickerei(シュティッケライ/刺繍)した刺繍見本(サンプラー)のことで、17世紀頃からヨーロッパの女性の教養やたしなみのために制作されたようです。また、モチーフとしては主にアルファベートや数字や人物や動植物などが使われたようです。こちらは大変レアなエルフェンバイン(アイボリー)のブロック織りの四角いフォルムの生地で制作されたシュティッケライ・プローベネーマーで、本体にはABCのアルファベートや制作者のH.Golz(ゴルツ)の名前や1903の制作年や直線や十字や市松やアラベスク模様などが、ロート(レッド)とルージュフォンセ(ダークレッド)の糸でシュティッケライされていてオシャレで可愛くてとてもいい感じです。また、本体の下部はアラベスク模様と鎖のような模様がシュティッケライされているのも素敵ですが、大変美しいシュティッケライに驚いてしまいます。シュティッケライ・プローベネーマーは1950年代までシュティッケライの技術見本として制作されていましたが、今ではコレクターアイテムとして大変人気があるようです。敷物として使ったり、額に入れてお部屋に飾ったりして工夫次第で色々と楽しくオシャレに使えそうな今から120年も前に制作された大変貴重な一品です。

シュティッケライの発色が良くとてもきれいです。その他、多少の傷みや汚れがありますがほつれや破れはなく大変状態が良くきれいで、Good Condition です。