パリ9区のオスマン大通りで1865年にJules Jaluzot(ジュール・ジャリュゾ)が開業したPrintemps(プランタン)百貨店が、おそらく1900年代に販売した板と板紙にティッシュ(生地)が張られたロゼローズブーケ&リュバンティッシュ・オペラガンボワットです。こちらは超レアなおそらく貴婦人達が書き物をしたりお化粧や着替えをするための夫でさえ入室できない婦人専用のブドワール(淑女の私室)などで使われていた貴婦人達がオペラ鑑賞や舞踏会などで腕に着けるGants(ガン/グローブ)を入れるためのヒンジでフタが開閉する長方形のBoite(ボワット/ボックス)で、フタと本体にはヴェールグリパール(ペールグリーングレー)地にお花模様の飾り枠のある八角形のイヴォワール(アイボリー)地の中にオール(ゴールド)のような色合いの装飾的なパニエ(バスケット)に入ったロゼ(ピンク)のローズのお花のブーケやロゼのローズのお花のクローヌ・ドゥ・フルール(リース)とオールのリュバン(リボン)模様がデザインされたティッシュが張られていてエレガントでオシャレでとてもいい感じです。また、ヴェールグリパールの色合いがとても上品でオシャレですが、フタのフチにはオールのラメが入ったブランフォンセ(ダークブラウン)の糸で編まれたドンテル(レース)飾りが付けられているのも素敵です。また、おそらく本体の周りは無垢の板で作られているのでとてもしっかりとした作りです。また、フタと本体の底面は板紙で作られているようですが、フタの上部のティッシュの下には綿が詰められているようで柔らかな触感がありとてもいい雰囲気です。また、フタの裏側と本体の内側と底面はヴェールブルー(グリーンブルー)の化粧紙が貼られているのも素敵です。また、底面にはプランタン百貨店の丸いエティケット(ラベル)が貼られていてAu Printemps 4.25 Parisの表示があるので当時は4フラン25サンチームの価格だったようですが、やはり庶民にはちょっとお高い高級品だったようです。ブドワールで使われていたオペラガンボワットのようですが、オシャレなビブロウボワット(小物箱)やクチュールボワット(裁縫箱)として使うととても使い勝手がいいようです。また、アンティークの小物を仕舞うのにもとても便利ですが、当時のオペラガンボワットは使いやすいだけでなく装飾品のように美しくてオシャレなのでお部屋にあるだけで素敵ですね。当時のパリに住むブルジョワのマドモアゼルやマダム達の気分でオシャレに使いたい大変素晴らしい価値ある一品です。

ローズのお花模様のティッシュに色褪せが少なくとてもきれいです。本体の底面の化粧紙に擦れからの痛みが多少ありますが、フタの裏側と本体の内側の化粧紙に傷みや色褪せはほとんどなく大変きれいです。ヒンジ部分に壊れはなくフタはスムーズに開閉します。エティケットに破れがあります。その他、多少の傷みや汚れなどありますが破れや壊れはなく大変状態が良くきれいで、Good Conditionです。