1855年にパリのルーヴル美術館内に開店したGrands Magasins du Louvre(グランマガザン・デ・ルーブル/ルーブル百貨店)が、おそらく1890年代に販売したおそらくフィーユ(少女)用のローブ(ワンピース)かシュミジエ・シャプリエ(ブラウス)が入っていたティッシュ(生地)と厚紙製のトワル・ド・ジュイティッシュ・フィーユローブボワットです。Toile de Jouy(トワル・ド・ジュイ/西洋更紗)はパリから西へ10kmほど行ったイヴリーヌ県のJouy-en-Josas(ジュイ・アン・ジョザ)の町で1760年頃にドイツ人からフランス人に帰化した染織家のChristophe-Philippe Oberkampf(クリストフ・フィリップ・オーバーカンプ)が製作を始めたようですが、図案はロココ様式の牧歌的な絵を描いたJean-Baptiste Huet(ジャン・バプティスト・ユエ)などの画家達が制作していたようです。また、オーバーカンプの工場はヴェルサイユ宮殿の近くにあったのでフランス国王ルイ16世の王妃のマリー・アントワネットは、抒情豊かな人物や動物や植物や風景や神話や天使などが描かれたトワル・ド・ジュイに魅了されていたようです。また、オーバーカンプは1783年にルイ16世から王室製造業者の称号を与えられたようです。こちらは超レアな世界最大級の有名なルーブル美術館の中にあるルーブル百貨店で販売されていたフィーユ用のローブかシュミジエ・シャプリエが入っていたフタがヒンジで開け閉めできる四角形のボワット(ボックス)で、フタの表面に貼られたワル・ド・ジュイのティッシュには、ベージュパール(アイボリー)地にルージュ(レッド)のロゼ(ピンク)のローズのお花の咲いた広いお庭の木に取り付けられたブランコワール(ブランコ)に楽しそうに乗っているロゼのローブを着たフィーユとフィーユの背中を押しているルージュのシャポー(帽子)にブルークレール(水色)のヴェストゥ(ジャケット)を着たギャルソン(少年)の姿がデザインされていてエレガントでオシャレで可愛くてとてもいい感じです。また、本体の正面にはブルークレールとブランシュ(ホワイト)の縦縞模様のコスチュームマラン(セーラー服)を着てバール(ボール)遊びをしているギャルソンの他にもルージュやロゼのコクリコ(ひなげし)のお花や木々などの沢山のイラストがデザインされていてとても素敵ですね。また、フタの裏側には文字がほとんど消えていますが、アラベスク模様の飾り罫の中にGrands MagasinsやParisなどの文字が書かれているようです。また、底面にはベージュの化粧紙が貼られています。また、フタを開けてローブを飾るためにフタは真鍮の金具で取り付けられた二本のリュバン(リボン)で立たせたままにできるのがいいですね。お気に入りのビスキュイプーペ(ビスクドール)とプーペ(ドール)の小物などを入れて飾るととても素敵な大変素晴らしい一品です。

ティッシュに多少の色焼けや色褪せがありますが発色が良くとてもきれいです。フタは立てたままにできてリュバンに切れはなくヒンジに壊れはありません。底面の化粧紙に多少の傷みがありますが破れはなくとてもきれいです。写真のように本体の正面の厚紙が多少波打っています。その他、多少の傷みや汚れなどありますがティッシュの剥がれや壊れはなくとても状態が良くきれいで、Good Conditionです。