パリで1863年に創設されたA la Menagere(ア・ラ・メナジェル)百貨店が、おそらく1890年代に販売したボア(ウッド)と板紙にティッシュ(生地)が貼られたアンファンティッシュ・ビブロウボワットです。ア・ラ・メナジェル百貨店は主に貴婦人達を顧客にしていた百貨店のようです。こちらは超レアなヒンジでフタが開閉するおそらく婦人用のビブロウ(小物)などを入れるために作られたボワット(ボックス)で、フタと本体にはイヴォワール(アイボリー)地にトゥルヌソル(ヒマワリ)やイリス(アイリス)やミュゲ (スズラン)やジキタリス(フォックスグローブ)やローズプリミエール(タチアオイ)やチュリップ(チューリップ)などのきれいなお花や赤い実のなったポム(リンゴ)の木や垣根のあるお庭や野原で赤ちゃんをあやしているフィーユ(少女)達とコック(ニワトリ)を怖かっているフィーユ、遠くの道から沢山のカナール(アヒル)達がやってくるのを見ているシアン(犬)とギャルソン(少年)の後ろに隠れて見ている二人のフィーユ、摘んだきれいなお花をパニエ(バスケット)に入れているフィーユとギャルソン、丘の上で楽しそうに凧揚げをしている二人のギャルソンを見ているフィーユ達や遠くに見える風車やお城や教会のある町並みなどのアンファン(子供)達の沢山の姿がデザインされた木綿のティッシュが貼られていてエレガントでオシャレで可愛くてとてもいい感じです。また、フタの裏側と内側にも同じアンファン達のティッシュが貼られていてとても作りがいいようです。また、フタは板紙で作られているようですが、裏側のティッシュの中には綿が詰められているようで柔らかな触感がありとてもいい雰囲気です。また、本体の底面は板紙で作られていますが、側面は木材で作られているようでとてもしっかりとした作りです。また、フタの裏側にはノワール(ブラック)の化粧紙が貼られています。また、小さなエティケット(ラベル)が貼られていてA la Menagere, Paris(パリ) 2F.45の表示があるので当時の価格は2フラン45サンチームだったようですが、庶民にはなかなか手の届かないビブロウボワットだったようです。クロモやアンティークの小物を仕舞うのにもとても便利ですが、クチュールボワット(裁縫箱)として使ってもとても使い勝手が良さそうです。ビブロウボワットは使いやすいだけでなく装飾品のように美しくてオシャレなのでお部屋にあるだけで素敵ですね。当時のパリに住むマドモアゼルやマダム達の気分でオシャレに使いたい大変素晴らしい一品です。

フタと本体の外側のティッシュに色焼けや色褪せがありますが内側は色焼けや色褪せはほとんどなくとてもきれいです。化粧紙に多少の傷みがありますが破れはほとんどなくとてもきれいです。フタは立てたままにできヒンジに壊れはありません。フタと本体の角に擦れからの破れがほとんどなくとてもきれいです。その他、多少の傷みや汚れなどありますがティッシュの剥がれや破れや壊れはなくとても状態が良くきれいで、Good Conditionです。