フランスのスケー湾に面したナントの町で1882年にLouis Lefevre Utile(ルイ・ルフェーヴル・ユティル)が創設したLefevre Utile(ルフェーヴル・ユティル)社が、おそらく1940年代から1950年代の初め頃に製造したビスキュイ(ビスケット)が入っていたトール(ティン)製のリュ・ビスキュイトールパニエです。こちらは超激レアな1910年代から1920年代に発売されたパニエ(バスケット)に入ったビスキュイ製品をルフェーヴル・ユティル社がおそらく宣伝用のノベルティー品として限定で復刻したもののようで、本体には左右に動く持ち手とヒンジで開閉する両開きのフタがあります。また、オークルジョーヌ(イエローオーカー)のオジェ(枝編み細工)のデザインで塗装された本体には、Lefevre UtileのイニシャルのLU(リュ)のロゴがブラン(ブラウン)でデザインされていてオシャレでとてもいい感じです。また、クレームグリ(クリームグレー)の底面にはノワール(ブラック)印刷のLuの四つのロゴとビスキュイのイラストとGrand Prix Paris 1900, Grand Prix Bruxelles 1910(1900年のパリ万博、1910年のブリュッセル万博でグランプリを受賞)の文字がありますが、学校の制服姿でパニエを持ってビスキュイを美味しそうに食べているギャルソン(リトルボーイ)は、おそらくルイ・ルフェーヴル・ユティルのアンファン(子供)の頃の姿をモデルに描かれたようですが、当時のルフェーヴル・ユティル社のアフィッシュ(ポスター)にも同じイラストが使われているようです。アフィッシュは学校の前の石畳の道でルイ少年が裏地が赤い黒いマントに赤いエンブレムの付いたブルーパール(ペールブルー)の学生服を着てビスキュイを食べているようです。また、Biscuits(ビスケット) Lefevre Utile, Nantes(ナント)の表示があります。1910年代頃と1940年代頃の復刻版のパニエはほとんど違いはありませんが、取っ手を留めているリベットのフォルムが平らで薄いものが復刻版で半球で厚いものが1910年代頃のもののようです。復刻版のパニエも今では大変人気がありフランスやアメリカではコレクターズアイテムとなっているようですが、やはり1910年代頃のパニエは数が少なく最近ではコンディションの良いものはフランスでも入手が難しくなっているようです。フランスアンティーク雑貨コレクションに欠かせないルフェーヴル・ユティル社の大変価値ある超激レアな一品です。

オジェの塗装に多少の変色がありますが剥がれはほとんどなくとてもきれいです。持ち手とフタのヒンジに壊れはなくフタはスムーズに開け閉めできます。中にサビはほとんどなく大変きれいです。底面のイラストの発色が良く大変きれいです。その他、多少の傷みやキズや汚れなどがありますが凹みやサビはなくとても状態が良くきれいで、Good Conditionです。