マルセーユから西へ150kmほど行ったトゥールーズの町でおそらく1920年代の初め頃にスーヴェニール(土産物)を入れるために製造された厚紙製のスーヴェニール・ドゥ・トゥールーズ・ヴィオレットボワットです。1850年代頃からトゥールーズの町ではヴィオレット(スミレ)の花の栽培が協同組合ができるほど盛んになりパリ、ロンドン、ウィーン、ブダペストそしてモスクワまで列車で配送していたようです。また、Berdoues(ベルドゥー社)はそのヴィオレットの花から香水を製造して1936年に発売したViolettes de Toulouse(ヴィオレット・ドゥ・トゥールーズ/トゥールーズのスミレの花)はヨーロッパでとても有名な香水だったようです。こちらは超激レアなおそらくトゥールーズの町のスーヴェニールとして有名なBonbons a la Violette(ボンボン・ア・ラ・ヴィオレット/スミレのお花の砂糖漬け菓子)またはThe a la Violette(テ・ア・ラ・ヴィオレット/スミレのお花のお茶)が入っていたスミレ色のリュバン(リボン)が付いた筒型のボワット(ボックス)で、本体の正面にはオール(ゴールド)でSouvenir de Toulouse(スーヴェニール・ドゥ・トゥールーズ/トゥールーズのお土産)のロゴがデザインされています。また、フタと本体にに貼られた化粧紙にはリュバンで結ばれたヴィオレットの花のイラストがデザインされていてエレガントでオシャレで可愛くてとてもいい感じです。トゥールーズのヴィオレットボワットにはパルファン(香水)やサヴォン(石鹸)など沢山のデザインのボワットがありますが、やはりこちらのデザインのボワットがフランスでも一番人気が高いようで中々入手は難しくなっているようです。ボワットを見ているだけでトゥールーズの町の美しいヴィオレットのお花畑が目に浮かんできそうな大変素晴らしい超激レアな一品です。

化粧紙のヴィオレットのイラストに色焼けが少なくとてもきれいです。写真のようにフタのフチの35ミリ位の破れがとてもきれいに修理されています。また、フタの側面にとても小さな化粧紙の破れが一箇所あります。リュバンに多少の色褪せがありますが汚れはほとんどなく破れもなくとてもきれいです。中は汚れがなく大変きれいです。その他、多少の傷みや汚れなどありますが剥がれや破れはなくとても状態が良くきれいで、Good Conditionです。