パリで1854年に創設されたビュット・ショーモン公園に近いグランジュ・オー・ベル通り25番地にあるJules Huet & Cie(ジュール・ユエ社)が、おそらく1900年代にNacre(ナクレ/白蝶貝)とLaiton(レイトン/真鍮)で製造したFlammarion(フラマリオン)という商品名のフラマリオン・ナクレ&レイトンジュメルです。フラマリオンのJumelles(ジュメル/オペラグラス)は、1842年生まれのフランス人のレジオンドヌール勲章を受勲した有名な天文学者のNicolas Camille Flammarion(ニコラ・カミーユ・フラマリオン)の援助で製造された製品のようです。また、ジュール・ユエ社の製品はフランスの陸軍や海軍でも使われていたようです。こちらは超レアなブルジョワの貴婦人達がオペラ鑑賞のときに使っていたオール(ゴールド)のレイトンとナクレで作られたジュメルで、本体のレイトン部分には騎士の鎧のマークとFlammarionの名前のエンボスがあります。また、本体の鏡筒部分には美しく七色に輝くナクレが貼られていてエレガントでオシャレでとてもいい感じです。また、目当てと焦点を調整するバーグ(リング) もナクレで作られていて大変凝った作りです。また、ナクレは真珠を養殖するアコヤ貝の仲間で最大直径が30cmほどまで育つ大きな貝のようです。また、ナクレは古くから高級な貝のブトン(ボタン)やクトー(ナイフ)とフールシェット(フォーク)の柄や高級腕時計の文字盤などに多く使われているようです。また、古い時代のジュメルですが、焦点調整バーグはスムーズに動いて焦点もしっかりと合いいます。また、ロンティーユ(レンズ)は古いものですがキズはなく汚れもほとんどなくて遠くの景色が大変きれいに見えます。また、こんなに状態の良い美しいジュメルには滅多にお目にかかれませんが、大切に保存されていたようです。今から120年も前に作られたジュメルですが、当時の貴婦人たちはこんなに美しいジュメルでオペラを鑑賞していたのですね。まだまだ十分に使えそうですが、見ているだけで美しいナクレのデザインに魅了されて当時のフランスの貴婦人になったような気分にさせてくれそうな大変素晴らしい一品です。

ナクレの輝きが美しくて大変きれいです。レイトンのオールの色合いもとてもきれいです。ジュメルに壊れはなく焦点調整バーグはスムーズに動いて焦点もしっかりと合いいます。ロンティーユにキズはなく汚れもほとんどなく大変きれいで覗くと遠くの景色が大変きれいに見えます。倍率はおそらく3倍位に見えます。その他、僅かな傷みや汚れなどありますが壊れはなく美品で大変状態が良くきれいで、Good Conditionです。