パリで1852年にアリスティド･ブシコーと妻マルグリットが創設したBon Marche(ボン･マルシェ)百貨店が、おそらく1890年にリドー(カーテン)や椅子などの調度品用のエトッフ(生地)のエシャンティヨン(サンプル)用に制作したエトッフと厚紙製のボン･マルシェ・ロゼローズ・エシャンティヨンエトッフです。ボン･マルシェ百貨店はルイ・シャルル･ボワローとギュスターヴ･エッフェルの設計で建設された世界最古の百貨店のようですが、エレガントで個性的な店内には世界中から集められた高品質な商品やオリジナル商品が陳列されていたようです。また、ギュスターヴ･エッフェルは、その後1889年にエッフェル塔を設計してとても有名だったようです。こちらは超レアな厚紙製の台紙に貼られたエシャンティヨン用のエトッフで、イヴォワール(アイボリー)地のエトッフにはロゼ(ピンク)のローズのお花が印刷されていてエレガントでオシャレでとてもいい感じです。また、台紙の表面にはAu Bon Marche Maison Aristide Boucicaut(アリスティド･ブシコーの店) Paris Nouveautés Paris(パリの新着)の表示があります。また、裏面にはComptoir des Etoffes pour Ameublements(カーテンや椅子などの調度品の生地を取り扱う部門) Dessin Reduit Au Dixieme(10分の1の縮尺) Reps Gobelin(うね織りのゴブラン)などの表示と全体のエトッフの柄がイラストでデザインされているのも素敵です。パリの世界最古のボン･マルシェ百貨店の貴重な一品です。

ローズのお花のエトッフの発色が良くとてもきれいです。写真のように台紙に小さな破れが一箇所あります。その他、少し傷みや色焼けや汚れなどがありますがエトッフに破れはなく状態が良くきれいで、Good Conditionです。