アメリカでおそらく1930年代にベビークリブ用のブランケットとして制作されたコットン製のドレスデンプレートキルト・ベビークリブブランケットです。ドレスデンプレートはチェコとの国境に近いドイツの東部の磁器の製造で有名なドレスデンの町で焼かれた花柄の絵皿をイメージしてデザインされたようですが、ドイツからアメリカに移民としてやって来た女性達が故郷のドイツを懐かしんで作ったと言われているパターンのようです。こちらは大変レアな四角いアイボリーホワイトの無地のファブリックに花びらのような12枚のピースを丸くつなぎ合わせて直径約17.0cmのお花のように作られたドレスデンプレートパターンを9個つなぎ合わせて作られたベビー用のクリブブランケットで、本体のドレスデンプレートには1930年以降に製造されたフラワー(小麦)やシュガーや飼料などのフィードサックに使用されたファブリックが使われています。また、フィードサックのグリーンのファブリックにはジョーロを持ってカートを引いているキトゥンとローズのお花と小花模様と格子模様、ブルーのファブリックにはチューリップのお花と四角形の図形模様、パープルのファブリックにはローズやマーガレットのお花、レッドのファブリックには水玉模様、アイボリーホワイトのファブリックにはパンジーやローズなどのお花模様とリボンとペイズリー模様とギンガムチェック模様などの沢山のイラストがプリントされていて明るく華やいだ色合いがオシャレで可愛くてとてもいい感じです。また、ボーダーにはピンクとアイボリーホワイトの無地のファブリックが使われているのも可愛いですね。また、裏地にはアイボリーホワイトの無地のファブリックが使われていて周囲はピンクの無地のファブリックでパイピング仕上げがしてあります。また、本体の中には中綿が詰められていますが、ずれないように格子柄で細かく丁寧に全て手縫いでキルティングされています。1930年代は世界大恐慌の大変暗い時代だったようですが、アメリカのママ達は少しでも家庭を明るくしようとして明るくて楽しくて華やかなフィードサックのファブリックを使ってこちらのベビークリブブランケットを制作したのでしょうね。ドレスデンプレートのキルトブランケットは制作に大変手間がかかりますが、当時のママ達の優しい愛情がぎっしりと詰まった大変素晴らしい価値ある一品です。

プリント柄の発色が良く大変きれいです。写真のように小さな破れが7箇所ほどあります。その他、多少の傷みや色褪せや汚れなどありますが古いものにしてはとても状態が良くきれいで、Good Conditionです。