フランスでおそらく1910年から1920年代頃にプロヴァンスアンプレシオン(プロヴァンスプリント)の生地で制作された木綿製のローズプロヴァンス・アンファンクルトゥポワンクヴェルテュールです。プロヴァンスアンプレシオンの起源はインド更紗のようですが、主に南フランスの動植物や虫などの自然をモチーフにしたデザインが特徴で、木版を利用して布に文様を印刷する技術が元になっている色鮮やかなアンプレシオンが多いようです。こちらは超レアなアンファン(子供)用のリクヴェルテュール(ベッドカバー)として制作された小振りなサイズのCourtepointe Couverture(クルトゥポワンクヴェルテュール/キルトブランケット)で、本体の表面はエクリュ(生成り)地にロゼルージュ(ピンクレッド)のローズやコクリコ(ひなげし)やサルビアとブルーのブルエ(矢車菊)やミオゾティス(忘れな草)などのお花模様のボーデュア(ボーダー)柄とロゼルージュやブルーの縞模様のボーデュアの中にローズのお花模様がデザインされた生地が使われていてエレガントでオシャレで可愛くてとてもいい感じです。また、裏地にはエクリュ(生成り)地にロゼルージュのローズのお花とロゼのジャスマン(ジャスミン)のお花とベイ(ベリー)のギルロンド(ローズガーランド)の模様の生地が使われています。また、本体の周りはリューシュ(フリル)のようなフォルムでデザインされているのも可愛いですね。また、本体の中には綿が詰められていて縦縞や波のような模様などのクルトゥポワン(キルティング)がマシーヌクードゥル(ミシン)縫いされています。ヨーロッパではクルトゥポワン(キルト)は、リ(ベッド)に暖かいクヴェルテュール(カバー)をするために作られたもののようですが、北欧などの寒さが厳しい国では寒さを防ぐために扉や窓の吊り下げとしても使われていたようです。90年前のプロヴァンスアンプレシオンの色鮮やかな花柄の生地を見ているだけで優しい気分にさせられてしまいそうな大変貴重な一品です。

お花模様などの発色が良くとてもきれいです。その他、多少の傷みや色褪せや汚れなどありますがほつれや破れはなく古いものにしてはとても状態が良くきれいで、Good Conditionです。