パリから南東へ130kmほど行ったAuxerre(オーセール)の町にあるCollerey(コレリー)社が、おそらく1920年代に製造した木製のボワット(ボックス)に入ったネセセール・ドゥ・クチュール5アンサンブルです。こちらは超レアなブランルージュフェンセ(ダークブラウンレッド)の革のような柄の化粧紙が貼られた木製のボワットに入ったおそらく真鍮にアルジャン(シルバー)メッキされたの5個のNecessaire de Couture(ネセセール・ドゥ・クチュール/ソーイングセット)で、ボワットのフタはヒンジで開閉してフタと本体には真鍮製の留め金が付けられています。また、フタの裏側はクレーム(クリーム)のソワ(シルク)のような光沢のある柔らかな生地が張られています。また、生地にはノワール(ブラック)でCollerey, Coutelier(クトゥリエ/刃物製造業) Auxerreの文字がデザインされていてとても素敵です。また、本体の中は木部の上に淡いベージュのヴルール(ベルベット)のような生地が張られていますが、中に入れるものが上手く収まるようにように窪みが付けられていてとても作りがいいようです。また、Etui Aiguille(エチュイ・エギュイーユ/針ケース)、De(デ/指ぬき)、Ciseaux(シゾー/ハサミ)、Passe-Lacet(パスラセ/紐通し)、Poincon(ポワソン/千枚通し)がアンサンブル(セット)されていますが、手の込んだアールヌーヴォーのアラベスク模様がルリエフ(レリーフ)でデザインされていてエレガントでオシャレでとてもいい感じです。また、シゾーの刃の部分とポワンソンの針の部分は真鍮では作れないので刃金で作られているようです。一世紀以上も前に製造されたものですが、シゾーの刃の切れ味がとてもいいのでまだまだ便利に使えそうですね。フランスでも大変人気の高いネセセール・ドゥ・クチュールは使っても飾っても当時のフランスのブルジョワのマドモアゼルやマダム達のような優雅な気分にさせてくれそうな大変素晴らしい一品です。

アルジャンメッキに多少の傷みがありますがとてもきれいです。シゾーの刃はとても良く切れます。ボワットの留め金とヒンジ部分に壊れはなくとてもしっかりとしています。フタと本体の化粧紙に多少の傷みがありますが剥がれや破れはなくとてもきれいです。フタと本体の生地に破れや剥がれはなくとてもきれいです。デはオリジンヌ(オリジナル)ではなくてボワットの窪みより3ミリほど長くて完全に収まりませんがフタは閉まります。その他、多少の傷みや汚れなどありますが壊れはなく大変状態が良くきれいで、Good Conditionです。